5.3回。介護の仕事で深夜勤務がある人に、1か月の深夜勤務の回数を聞いた全国の調査の平均です(介護労働実態調査 令和7年度、深夜勤務がある5,128人)。
「今月も夜勤が多い」と思っても、それが多いのか、どこでもこんなものなのか、職場の中だけでは分かりにくいものです。同じ職場の人とは勤務表が似ているので、比べる相手になりません。
この記事では、全国の調査の数字を母数つきで並べたうえで、自分の夜勤の回数を見るときの3つの見方を書きます。何回なら多い、違法だ、という判定はしません。自分の勤務表を、外の物差しに当ててみるところまでです。
この記事の内容
全国の調査では、月5〜6回が一番多い#
公益財団法人介護労働安定センターの「令和7年度介護労働実態調査」は、全国の介護サービス事業所で働く人に聞いた調査です。
まず、深夜勤務が「ある」と答えた人は全体の24.8%(2万675人のうち)。ただし、働く場所で大きく違います。
| 働く場所(介護サービス系型) | 深夜勤務が「ある」 |
|---|---|
| 居住系 | 67.7% |
| 施設系(入所型) | 66.3% |
| 訪問系 | 13.4% |
| 施設系(通所型) | 5.9% |
全体の24.8%は、夜勤のないデイサービスや訪問の人も含んだ数字です。入所型の施設や居住系のサービスでは、3人に2人ほどが深夜勤務が「ある」と答えています。
そのうえで、深夜勤務がある5,128人に、1か月の回数を聞いた結果がこちらです。

| 1か月の深夜勤務の回数 | 割合(深夜勤務がある5,128人の中) |
|---|---|
| 1〜2回 | 10.1% |
| 3〜4回 | 23.3% |
| 5〜6回 | 37.8% |
| 7〜8回 | 14.3% |
| 9〜10回 | 4.3% |
| 11回以上 | 1.9% |
| 無回答 | 8.4% |
平均は5.3回。無期雇用(期間の定めのない雇用)の人が5.3回、有期雇用の人が5.2回で、雇用の形による差はほとんどありません。
同じ調査では、深夜勤務のときの職員数は「1人」が51.7%で最も多く、平均は1.8人でした。仮眠や休憩が「とれない」と答えた人は25.2%です。回数のほかに、夜勤の人数や休憩の取りやすさにも、同じ報告書に数字があります。
見方1: 自分の回数を、全国の分布に置いてみる#
一番簡単なのは、自分の先月の回数を上の表のどこかに置いてみることです。
手順は3つだけです。
- 先月の勤務表を出して、夜勤の回数を数える
- 上の表で、その回数が入る行を探す
- その行より上(少ない側)の割合を足してみる
たとえば先月の夜勤が7回だった人なら、7〜8回の行です。それより少ない「1〜2回」「3〜4回」「5〜6回」を足すと、10.1% + 23.3% + 37.8% = 71.2%。無回答を除いた見方ではありませんが、深夜勤務がある人のおよそ7割は、7回より少ない回数を答えている、という位置が分かります。
逆に4回なら、3〜4回の行。5〜6回が一番多いので、全国の中では少ない側に入ります。
ここで分かるのは位置だけで、良い悪いではありません。夜勤手当との兼ね合いもあり、回数の受け止め方は人によって違います。「多いかどうか」より、「自分が思っていた位置と合っていたか」を見る使い方がおすすめです。
見方2: 回数より「並び」を見る#
回数とは別に見ておきたいのが、夜勤の並び方です。
勤務表を見るときは、回数とあわせて次の2つを数えてみてください。
- 夜勤明けの翌日が、休みではなく出勤になっている回数
- 前の勤務が終わってから、次の勤務が始まるまでの時間が短い組み合わせ(たとえば遅番の翌朝が早番)
前の勤務の終わりから次の勤務の始まりまでのあき(勤務間インターバル)について、法律でどう決まっているかを確かめました。労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の第2条1項では、事業主は「健康及び福祉を確保するために必要な終業から始業までの時間の設定」などの措置を講じるように努めなければならない、とされています。
つまり、事業主の努力義務で、何時間あけなければならないという時間数は、この条文には書かれていません。同じ条の2項では、家族の介護をしている人など、特に配慮が必要な人の事情を考えて改善に努めることも書かれています。
あきが短いと感じたときは、まず就業規則に勤務間のあきの定めがあるかを見て、なければシフトを組む人に、次のように聞くのが一歩目です。
「夜勤明けの翌日が出勤になる並びが、今月は2回ありました。来月は、明けの翌日を休みにできる日を増やせますか」
違法かどうかの話にせず、回数を数えた事実と、来月の希望だけを伝える言い方です。
見方3: 「6か月平均で月4回」の線を知っておく#
3つ目は、健康診断に関わる線です。
労働安全衛生法の第66条の2では、深夜業(原則として午後10時から午前5時の業務)に従事する人で、省令の要件に当たる人は、自分で受けた健康診断の結果を証明する書面を会社に出すことができる、とされています(自発的健康診断)。その要件は、常時使用されていて、健康診断を受けた日の前の6か月間を平均して1か月あたり4回以上、深夜業に従事したことです(労働安全衛生規則 第50条の2)。出せるのは、受けた日から3か月以内です(同 第50条の3)。
全国の調査で、1か月の深夜勤務が「5〜6回」以上と答えた人は、合わせて58.3%(深夜勤務がある5,128人の中)でした。ただし、この線は1か月ではなく6か月の平均で見ます。

自分が当てはまるかは、次のように計算します。
- 直近6か月の勤務表から、深夜の時間帯を含む勤務の回数を数える
- 6で割る
- 4以上なら、この線を超えている
たとえば、6か月で5回・4回・6回・5回・3回・5回なら、合計28回、6で割って約4.7回。4以上なので当てはまります。
夜勤明けの体調が気になって自分で健康診断を受けたときに、この線を知っていれば、結果を会社に出すという選択肢が増えます。
自分の勤務表で、今日確かめる順番#
3つの見方を、1枚の勤務表で順番に確かめるなら、こうなります。
- 先月の夜勤の回数を数え、全国の分布表のどの行に入るかを見る(見方1)
- 同じ勤務表で、夜勤明けの翌日が出勤だった回数を数える(見方2)
- 就業規則で、勤務と勤務の間のあきの定めがあるかを確かめる(見方2)
- 直近6か月の深夜業の回数を足して6で割り、4以上かを見る(見方3)
1と2は、休憩時間に5分あればできます。数えた数字は、スマホのメモに月ごとに残しておくと、次の面談で「何となくしんどい」ではなく、数字で話せます。
よくある質問#
夜勤は月何回までと法律で決まっていますか。
この記事で確かめた条文の中には、介護職の夜勤の回数そのものの上限は出てきませんでした。回数に上限があるかどうかは、この記事では判断しません。職場の上限は、就業規則や労使の取り決めで確かめてください。
夜勤明けの翌日が出勤なのは、違法ですか。
勤務の間のあきは、労働時間等の設定の改善に関する特別措置法で事業主の努力義務とされていて、条文に時間数は書かれていません。個別の勤務表が決まりどおりかどうかは、この記事では判断できません。迷ったときは、都道府県労働局や労働基準監督署内にある総合労働相談コーナーに相談できます。
調査の「5.3回」は、どんな人の平均ですか。
令和7年度介護労働実態調査で、深夜勤務が「ある」と答えた5,128人の平均です。深夜勤務がない人は含まれていません。全体の2万675人で割った数字ではないので、注意してください。
この記事の情報は、2026年10月19日時点のものです。
次に読む#
全国の介護で働く2万675人が「いい」と答えたことと「足りない」と答えたことを、同じ調査から並べた無料のノートがあります。夜勤以外の数字も見たいときに。
他の介護士さんって、どんな感じ? 全国2万675人の答えを並べました【みんなの声 第1回】https://note.com/logical_kaigo/n/n9efbd6772f66
個別の職場の扱いが決まりどおりかどうかは、この記事では判断しません。総合労働相談コーナー、労働基準監督署、社会保険労務士に相談してください。
出典#
- 公益財団法人介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書」(88ページ 深夜勤務の有無、89ページ 1か月当たりの深夜勤務回数と仮眠・休憩の状況、90ページ 深夜勤務体制。2026年10月19日閲覧) https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/R7_jittai_chousa_roudousya.pdf
- 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法 第2条(e-Gov法令検索。2026年10月19日閲覧) https://laws.e-gov.go.jp/law/404AC0000000090
- 労働安全衛生法 第66条の2(e-Gov法令検索。2026年10月19日閲覧) https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000057
- 労働安全衛生規則 第50条の2、第50条の3(e-Gov法令検索。2026年10月19日閲覧) https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000032