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夕方のコーヒーは何時まで?寝酒は? 寝る前の6つの疑問に、厚労省の睡眠ガイドと研究で答える

約8分で読めます 更新腸活睡眠
この記事の要点

VITA Boardは筆者が運営するアプリです。

「ちゃんと7時間寝たはずなのに、朝すっきりしない」。そんな日が続くと、睡眠時間を記録していても「記録しても変わらないし」と手が止まりがちだ。

眠りの質を左右するのは、寝ている時間の長さだけではない。寝る前の数時間に何を飲み、何を食べ、どう過ごしたかも大きく関わる。厚生労働省が2024年に公表した「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、カフェインやお酒、入浴、寝室の環境などについて、かなり具体的な目安を示している。

この記事では、寝る前によくある6つの疑問に、ガイドと研究の中身から答えていく。

この記事の内容

30秒まとめ#

疑問答えの要点
Q1. 夕方のコーヒーは何時まで?コーヒー1杯(カフェイン約100mg)なら、寝る約9時間前までが1つの目安
Q2. 夜コーヒーを飲んでも眠れる。問題ない?寝つけても、睡眠時間が短くなる・深い眠りが減ることは多くの人で起きる
Q3. 寝酒は眠りを助ける?寝つきは一時的によくなるが、夜の後半の眠りが悪くなる
Q4. 夕食が遅くなる日はどうする?夕方に主食、帰宅後におかずを軽く、という分食という方法がある
Q5. お風呂は寝る何時間前?寝る約1〜2時間前。ただし熱すぎるお湯は逆効果になりうる
Q6. 布団に入っても眠れないときは?寝床で粘らず、眠気が来てから寝床に入る・戻る
30秒まとめ

Q1. 夕方のコーヒーは、何時までなら大丈夫?#

A. コーヒー1杯程度なら「寝る約9時間前まで」が1つの目安。量が増えるほど、もっと前にやめる必要がある。

カフェインの影響が長引くのは、体から抜けるのに時間がかかるからだ。睡眠ガイドによると、日本人のカフェインの血中半減期(血液中の濃度が半分になるまでの時間)は3〜7時間と個人差が大きい。ガイドは例として、19時に100mgのカフェインをとると、24時になっても50mg分が体内に残ると説明している。

では具体的に何時間前ならよいのか。2023年に発表された、24の研究をまとめて分析した論文(メタ分析)では、カフェインをとった日の夜は、とらなかった日と比べて次のような変化が見られた。

  • 総睡眠時間:約45分短い
  • 睡眠効率(布団にいる時間のうち眠っている割合):約7%低い
  • 寝つくまでの時間:約9分長い
  • 途中で目が覚めている時間:約12分長い
  • 深い睡眠:約11分短い

そのうえで著者らは、睡眠時間を減らさないためには、コーヒー1杯(250mLあたり107mg)なら寝る8.8時間前まで、カフェイン217.5mgを含む量なら13.2時間前までにとるべきだと結論づけている。0時に寝る人なら、コーヒー1杯は15時ごろまで、という計算になる。

ガイドはあわせて、1日のカフェインの合計は400mg(ドリップコーヒーでカップ4杯分・約700mL)を超えないようにとしている。

一方で、2025年に発表された臨床試験(普段のカフェイン摂取が1日300mg未満の若い男性23人)では、100mgは寝る4時間前にとっても睡眠に有意な影響は見られず、400mgでは寝る12時間前でも寝つきが遅れたという結果だった。研究によって「何時間前」の数字には幅があり、量と個人差によって答えが変わるというのが実際のところだ。

要旨:コーヒー1杯なら寝る約9時間前、たくさん飲む日はさらに早めに。1日の合計は400mgまで。

Q2. 夜にコーヒーを飲んでも普通に眠れる。気にしなくていい?#

A. 寝つけることと、よく眠れていることは別。気づかないうちに影響を受けている可能性がある。

睡眠ガイドは、カフェインの分解の速さには個人差が大きいとしたうえで、寝つきに問題がない場合でも、睡眠時間の短縮や深い睡眠の減少は多くの人にみられると注意している。

Q1で紹介した2025年の臨床試験でも、脳波などで測った客観的な睡眠への影響と、本人が感じた眠りの質の間にずれが見られた。著者らは、人はカフェインが自分の眠りに与える影響を正確に感じ取るのが難しいのかもしれないと述べている。

「飲んでも眠れるから平気」と感じている人ほど、一度、夕方以降のカフェインを抜いた週と比べてみる価値がある。

要旨:「眠れる」は「影響がない」の証拠にならない。

Q3. 寝酒をすると寝つきがよくなる。眠るために飲んでもいい?#

A. 寝つきは一時的によくなるが、夜の後半の眠りは悪くなる。眠るための飲酒はすすめられていない。

睡眠ガイドによると、アルコールは一時的に寝つきをよくし、眠りの前半では深い睡眠を増やす。しかし、眠りの後半では質が大きく悪化し、飲む量が増えるほど夜中に目が覚める回数が増えることが報告されている。

アルコールが体の中で分解されてできるアセトアルデヒドという物質は、体を興奮させる方向に働き、眠りを妨げる。ガイドは、日本人を含むアジア人にはアセトアルデヒドを分解する酵素の働きが弱い人が多く、そうした人は少量のお酒でも影響を強く受けやすいとも指摘している(お酒を飲むと顔が赤くなりやすい人は、この酵素の働きが弱いタイプであることが多い)。

さらに、お酒を続けて飲んでいると慣れや依存が生まれ、飲まないと眠れない状態になるおそれもある。ガイドは、毎日寝酒をしている人が急にやめると眠れなくなることがあるため、週単位で少しずつ量を減らすか、医療機関に相談しながらやめることをすすめている。

要旨:お酒は「寝つき」と引き換えに「眠りの後半」を悪くする。寝酒が習慣なら、急にではなく少しずつ減らす。

Q4. 仕事で夕食がどうしても遅くなる。何か工夫はある?#

A. 夕食を2回に分ける「分食」という方法がある。

睡眠ガイドは、遅い夕食は眠りを妨げるだけでなく、翌朝の朝食抜きにもつながり、睡眠と目覚めのリズムを乱す悪循環を招くとしている。そのうえで対策として、夕方におにぎりなどの主食をとり、帰宅後の遅い時間におかずなどを軽くとる「分食」を紹介している。こうすると体内時計が乱れにくく、夜の睡眠への影響も比較的小さいといわれている。

ダイエット中の人にとっては、「帰宅後の空腹で食べすぎる」のを防ぐ意味でも試しやすい方法だ。ポイントは1日の食事量を増やすことではなく、同じ量を2回に分けること。

要旨:遅い日は「夕方に主食、帰宅後に軽いおかず」で、寝る直前の大きな食事を避ける。

Q5. お風呂は寝る何時間前に入るのがいい?#

A. 寝る約1〜2時間前が目安。ただし、熱すぎるお湯はかえって寝つきを悪くすることがある。

睡眠ガイドは、寝る約1〜2時間前に入浴して体を温めてから寝床に入ると、寝つきやすくなるとしている。ガイドによれば、入浴後に体が熱を外へ逃がしやすくなることが、寝つきを助けると考えられている。

一方でガイドは、冷えるからといって極端に熱いお湯に入ると、体を活動モードにする交感神経の働きが高まり、かえって寝つきを悪くする可能性があるとも注意している。

要旨:「寝る直前の熱いお風呂」より「1〜2時間前のほどよい温度のお風呂」。

Q6. 布団に入っても眠れない。そのまま目を閉じて待つべき?#

A. 寝床で粘り続けるより、眠気が来るまでいったん離れるほうがよいとされている。

睡眠ガイドは、寝る前にリラックスし、無理に寝ようとせず、眠気が訪れてから寝床に入ると寝つきやすくなるとしている。高齢の人向けの章ではさらに具体的に、なかなか眠れないときはいったん寝床を離れ、静かで暗めの落ち着ける場所で眠気が来るまで過ごし、眠くなってから寝床に戻ることをすすめている。寝床で考えごとをするのも避けたほうがよい。

「寝床=眠れずに悩む場所」になってしまうと、布団に入ること自体が緊張のきっかけになりやすい。眠れない時間を寝床の外で過ごすのは、この結びつきを弱めるための工夫だ。

あわせてガイドは、寝室にスマートフォンやタブレットを持ち込まず、できるだけ暗くして寝ることが良い睡眠につながるとしている。眠れないときにスマホを見始めると、光と情報で頭がさらに冴えてしまいやすい。

要旨:眠れないときは寝床で粘らない。スマホは寝室の外へ。

誤解の墓場#

  • ❌「コーヒーを飲んでも眠れる人は、カフェインの影響を受けていない」 → ✅「寝つけても、睡眠時間の短縮や深い睡眠の減少は多くの人でみられる。本人は影響を感じ取りにくいという研究もある」
  • ❌「寝酒はぐっすり眠るための手段」 → ✅「寝つきは一時的によくなるが、夜の後半の眠りの質が悪化し、量が増えるほど夜中に目覚める回数が増える」

今日からできる3つの行動#

  1. 「最後のカフェイン」の時刻を決める。 寝る時刻から9時間引いた時刻(0時に寝るなら15時)を、コーヒー・紅茶・緑茶・エナジードリンクの締め切りにする。夕方以降は麦茶やカフェインを含まないお茶に置き換える。
  2. 1週間、「最後のカフェインの時刻」と「朝のすっきり度(5段階)」をメモする。 自分が影響を受けやすいタイプかどうかは、感覚ではなく記録で見るほうがわかりやすい。
  3. 入浴を「寝る1〜2時間前」に動かしてみる。 寝る直前に入っているなら、まずは30分だけ前倒しする。お湯は熱すぎない温度にする。

※眠れない状態が長く続く、日中の眠気が強い、いびきや呼吸の停止を指摘される、お酒がないと眠れないといった場合は、睡眠の病気が隠れていることもあるので、医療機関に相談してほしい。

アプリで続ける#

VITA Boardでは、睡眠時間を記録してグラフで振り返れる。コーヒーの時刻や入浴のタイミングを変えた週と、変えなかった週の睡眠を並べて見ると、自分に効く習慣が見つけやすい。食事やお腹の調子も同じアプリで記録できるので、「遅い夕食の日は眠りが浅い」といった自分なりのパターン探しにも使ってほしい。→ VITA Boardを試す

この記事について#

  • 更新日:2026年9月30日
  • 本記事はAI(Claude)が一次情報を確認しながら執筆し、運営者が公開しています。数字・出典は記事内に明記した一次情報(厚生労働省のガイド・学術論文)に基づきます。
  • 本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療行為の代替ではありません。睡眠の不調が続く方、持病がある方・治療中の方、妊娠中の方は医療機関にご相談ください。
  • 本記事に広告(アフィリエイト等)は含まれません。

出典・参考

  • 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月、令和6年9月一部修正)睡眠と嗜好品について・良質な睡眠のための環境づくりについて・運動、食事等の生活習慣と睡眠について・高齢者版 https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
  • Gardiner C, Weakley J, Burke LM, Roach GD, Sargent C, Maniar N, Townshend A, Halson SL. “The effect of caffeine on subsequent sleep: A systematic review and meta-analysis.” Sleep Medicine Reviews. 2023;69:101764. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36870101/
  • Gardiner CL, Weakley J, Burke LM, Fernandez F, Johnston RD, Leota J, Russell S, Munteanu G, Townshend A, Halson SL. “Dose and timing effects of caffeine on subsequent sleep: a randomized clinical crossover trial.” Sleep. 2025;48(4):zsae230. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11985402/


この記事を書いた人:ミミVITA Board 開発者

健康管理アプリ「VITA Board」の開発者。記事の数字は論文・厚生労働省等の公開情報を確認してから書いています。誤りに気づいた方はお問い合わせから教えてください。 運営者情報

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