「介護職員の給料が月1万9,000円上がる」
そんなニュースを見たのに、給与明細を見てもピンとこない。
そんな経験はありませんか。
結論から言うと、これは気のせいではありません。
介護職員等処遇改善加算は「施設に支払われるお金」で、
それを職員にどう配るかは施設の裁量が大きいからです。
「国が出した」=「あなたの手取りが増えた」ではありません。
2024年に一本化された新加算の仕組みと、自分の給料を確認する方法を、
現役ケアマネがかみ砕いて解説します。
介護職員等処遇改善加算とは(30秒でわかる基本)
処遇改善加算は、介護職員の賃金を引き上げるために介護報酬に上乗せして支払われる加算です。
ポイントは「施設が申請し、施設に支払われる」お金だということ。
職員に直接振り込まれるわけではありません。
2024年に「一本化」された
2024年度改定で、
旧・処遇改善加算/特定処遇改善加算/ベースアップ等支援加算の3つが
「介護職員等処遇改善加算」に統合されました(2024年6月施行)。
新加算はⅠ〜Ⅳの4区分で、全体的に加算率が引き上げられました。
訪問介護では加算率が2.1ポイント上がり、
最上位Ⅰで合計24.5%になります(サービス種別で率は異なります)。
「月1.9万円」の正体は“平均の目安”
「月1万9,000円」は、
新加算を取得した場合の1人あたりの引き上げ額の平均的な目安です。
全職員に一律ではなく、区分・職種・勤続年数・配分方針で変わります。
なぜ実感が分かれるのか
基本給に上乗せする施設、
一時金でまとめて出す施設、手当に溶け込む施設があります。
新加算には
「最下位区分の加算額の1/2以上を月額賃金の改善に充てる」要件があり
月給への反映が重視されていますが、残りの配分には施設の裁量が残ります。
自分の給料を確認する4ステップ
(1)施設が加算を取得しているか(未申請の施設もあります)
(2)区分はⅠ〜Ⅳのどれか
(3)反映は基本給・手当・一時金のどれか
(4)賃金改善計画が職員に周知されているか。
よくある質問(FAQ)
Q. 全員が同じ額もらえますか? A. いいえ。施設が受け取る加算で、配分は方針で異なります。「1.9万円」は平均の目安です。
Q. うちの施設が加算を取っているか確認できますか? A. 施設に区分を確認できます。運営規程や重要事項説明書で分かる場合もあります。
もし取得区分が低い・配分が不透明な施設で働き続けることに不安があるなら、加算をきちんと取得している施設を選び直すのも一つの方法です。
※出典:厚生労働省「介護職員等処遇改善加算」/令和6年度介護報酬改定。加算率はサービス種別により異なります。